発達グレーっ子の就学は親御さんにとって悩ましい問題ですよね。
我が家も息子が年長だった昨年の今頃はとーーーーーっても悩みました。
結局、支援学級を選んで1学期が終わりました。
心配もいろいろあったけれど、我が家は支援学級で良かったと現時点では思っています。
そんな我が家が
- 支援学級を選んだ経緯
- 支援学級を選んで感じたこと
上記2点について綴っていきます。
就学相談でお悩みの親御さんの参考に少しでもなれば嬉しいです。
※就学のシステムは市町村によって変わります。
うちの地域は、支援級を選んだ後は基本的には支援学級に入れることが多いです。また、診断がついていなくても支援学級に入れます。
地域によって状況は変わると思いますので、そのあたりはご了承くださいね。
我が家が支援学級を選んだ経緯
我が家の息子はまだ診断を付けてもらっていない発達グレーっ子です。
1000gほどで生まれたのもあり、いろいろな成長がゆっくり。体感的に1.5歳~2歳くらい幼い感じがします。
6歳年長で受けた発達検査(WISC-Ⅳ)では、凹凸差が27。言語とワーキングメモリが凹、視覚と推理が凸。
ただ、周りを見て空気は読んで合わせることはできるのと、癇癪を起こすこともあまりない。
指示された通りにやるのが大嫌いなあまのじゃくですが、主治医の先生からは「通常級でいけると思う」と言われていた中での「支援級選択」でした。
支援級を選んだ理由
どうして支援級を選んだのか?
ずばり
学習面に不安があったから。
こちらの記事でも書きましたが、年長の4月時点で文字に全く興味がなし。

毎日一緒に覚えて、入学時にはなんとかひらがなが読めるくらいになりました。
ただ、数字も弱い(T_T)20までなんとか数えられるくらい。
これまで何もやってこなかったわけではなく、ひらがなボードや数を一緒に数えたりいろいろ試してきました。
ただ、やっぱりピンこないみたい。
息子の場合は腑に落ちるタイミングがあるようで、それまでは本当に何をやっても全く理解してもらえないんです。
勉強ってやればわかるようになると思っていましたが、本当に手ごたえがない。
腑に落ちるタイミングまで待てば理解できるけれど、それが周りよりも1~2年遅い感じ。
みんなで一緒に学び平均的な成長を求められる通常級では、絶対に「落ちこぼれくん」になるし、勉強も嫌いになるし自信も失うだろうなぁ。。と思いました。
また、息子の性格的な部分で、やりたくないことをやらされることの抵抗が凄いんです。
絶対に「勉強いやだ。学校行かない」って言う。
ということで、
通常級だとリアルに不登校が見えました。
うちの小学校の場合は、支援学級所属でも通常級にも籍があり、本人が参加できそうな教科は通常級で受けられます。
通常級の授業で難しいところは支援級で学んで、参加できそうな教科は参加する。
それで良いかな?と思いました。
周りと同じペースで勉強させられるよりは、本人のペースで勉強できた方が学校が楽しめるだろうなということで、支援級が良いと思いました。
夫と意見は一致していたか?反対はなかったか?
さて、就学相談時にあるあるなのが「夫婦で意見が揃わない」ということ。
我が家の場合も、私は「支援級」夫は「通常級」派でした。ただ、議論していたのは1ヶ月ほど。
そんなに長引くことなく「支援学級」に何となくまとまったのは、リタリコ発達ナビのSAKURAさんのコラムのおかげだと思います。
娘さんが最初通常級に入学してその後、支援学級に移った時の葛藤や経緯を綴ってくださっています。
これを読んでから夫が「支援学級が良い」と意見を変えました。
支援学級か通常級か、イメージがなかなかわかないところもあると思うので、リタリコ発達ナビのコラムは結構参考になるし、イメージが湧いて響くところもあるかもしれません。
支援学級を選ぶにあたっての不安だったこと
支援級を選ぶにあたって、不安だったこともたくさんありました。
ざざっと並べると
- 同じ幼稚園から沢山同じ小学校に上がるので「なんて思われるだろう」という不安。
- いじめられたりするんじゃないか?という不安。
- どうやってこどもに支援級進学を伝えるか。
- 義理両親が教育熱心な方なので反応が心配。
- クラスでのお友達関係はどんな感じになるんだろうという不安。
- 支援級からの出口は?将来的にどう進学していくのかの不安
と、
いろいろ気にしてしまうところはありました。
「いろんな子がいてよい」と思っているし障害に偏見を持たないようにしていたけれど、やっぱり自分の時代の支援学級のイメージが強く最後まで悩んだところでもありました。
支援学級に入学してみてどうだったか?
実際に支援学級に入学してみてどうだったか?
今のところ良かったと思っています。
ただ、担当される先生や学校によって全然違うのだなーという感想は持っていて。
ぶっちゃけ、昨年見学した時と雰囲気が全然違います。
昨年見学時は通常級との交流が多い印象でしたが、今年は担当されていた先生が異動したからか、結構隔離されている感じもします(郊外学習っぽい活動も、通常級と別行動だったり)
1学期から始まるはずだった交流学級(通常級で一部授業を受ける)も、連携がうまくいっていないのか、2学期になってもまだスタートしません。
とにかく、支援学級見学時の雰囲気とがらりと変わっているので、就学相談時の見学はあまり参考にはならないなと思いました。
とはいえ、やっぱり支援級で良かったと思っています。
どんなところが支援学級で良かった?
そんな「まだ手探り感」があるうちの支援学級ですが、支援学級で良かったと思うのが、
きっちりを強要しなくて済むところ。
うちの子は絵を描くのが好きなのですが、入学して1ヶ月で「ふでばこ」がこんな感じに。


プリントもこんな感じ(笑)

でも、やることはやっていればそれなりにOKにしてもらえる。
これ結構うちの息子にとっては重要!
ある程度好きなようにやらせてもらえる余白がある方が、自主的にやるべきことをやってくれます。
本人のペースで進めれば良いと思えるので、親の気持ちもラクで、子供にいろいろ強要しないで済むところがあります。
通常級だと息子も私もついていくために必死だったと思うので、そのあたりはすごく良かった。
息子も、自由にやっていて、今のところは楽しく小学校に通ってくれています。
どうやって子供に支援級進学を伝えたか
どうやって子供に支援級進学を伝えるかについてもすごく悩みました。
私のまわりは2パターンあって
- こどもに事前に細かく説明して選択
- ほぼ伝えない。もしくは「みんなと同じ学校だけど、クラスはどこになるかはみんなわからないよ」と嘘じゃない程度にざっくり伝えて選択
この2パターンでした。
うちが選んだのは「子供に事前に細かく説明する」でした。
ただこれ、ちょっと失敗だったかなーと思っています。
というのも、言葉の理解もゆっくりだったので細かいニュアンスが伝わらず、本人を不安にさせてしまいました。
最後は、支援級の話をしようとすると「ききたくない」と言われてしまい、もや~っとしたまま支援学級に入学することになりました。
「本人も希望して選んだ」というのが理想で説明する方を選びましたが、ちょっとそれは私のエゴだったのかもしれないなーと思っています。
同じ幼稚園の子たちの反応は?
同じ幼稚園だった子たちも今まで通り変わらず接してくれています。
いろいろ推測されたくなかったので、幼稚園にいる間にちょこちょこ同じ小学校予定のママさんに「こういう理由で支援学級に入る」ということをあらかじめ伝えておきました。
お子さんにも説明してくださっているみたいなのか、変わらず接してもらっています。
いじめられたりはしない?
これはまだ小学校1年生なのでわかりません。
たぶんまだ「自分たちのことで精いっぱい+ピュア」だと思うので、2年生くらいからちょっと違うことを排除したり下にみたりするようなことも出てくるのかもなーと思います。
ただ、1学期終わりあたりから同じ下校班の1年生に荷物を持たされたりしていて、それは気になっています(重たいから持ってと言われるらしい)
やっぱり幼いところがあるので「この子だったらやってもいいかな?」と思われやすいところはあるのかな?
支援学級・通常学級関係なく、やっぱりちょっと違ったりおっとりしている子はそうなりやすい(なめられやすい)ところはあるかもしれません(注視していこうと思っています)
義理両親の反応は?
義理の両親に報告をした時は、ショックを受けていそうな感じはありました。
「通常級じゃだめなのか」ということは言われましたが、きつく主張されるようなことはなく最終的には受け入れてもらえた感じです。
ただ、やっぱり気になっているようでちょこちょこ学校での様子などは聞かれます。
支援学級でのお友達関係はどんな感じ?
息子のクラスは、1年生が息子入れて2人、2年、3年、4年、6年生がそれぞれ1人ずつの異学年が集まった構成です。
「これ、どうなんだろう。。。」と思っていましたが、意外と年齢の垣根なく仲良くやっています。
ゲームの話で盛り上がったり、みんな下の名前で呼び合ったり、あまり年齢を意識せず友達をやっている感じがします。
ただ、やはりそれぞれの特性があるので
「〇〇くんは機嫌が悪いとすぐ物を投げてくるんだよ~」
「〇〇ちゃんはすぐ教室からいなくなっちゃうんだよ~」
ということは言ってきますが「いろんな子がいるんだよ」という話をいつもしているからか、普通に受け止めている感じです(もちろん本人も特性があるしね)
支援学級からの出口は?将来的にどう進学していくのか?
さて、支援学級に入れたは良いですが、最終的な出口や進学がやはり気になっていました。
就学相談時に先生から言われたのがこの4点(うちの市町村の場合)
- 小学校が支援級だったかどうかは中学進学時(公立)は影響しない。
- 中学が支援級だった場合は、内申点がつかない。
- ただし、うちの県は公立高校受験の際に内申点は必要ないので県内公立高校は問題ない。
- 私立高校は正直なところ中学が支援学級だと落とされる傾向にある気がする。
- 発達グレーの親御さんは小学校までは支援学級を選んで中学以降は高校受験のことも考えて通常級を選ばれる方が多い。
こんな感じでした。
うちの場合は、ギフテッド感はなし。
どちらかというと「お勉強が苦手そうな子」なので、日本の「良い大学の新卒カードで良い企業に就職」システムは本当に不利です。。。
このレールに載せようとすると、本当に自己肯定感が下がってしまうと思うので、今は彼の成長をゆっくり待って彼のペースで好きなことや得意なことを見つけてもらいたいと思っています。
ただ、私はこの昭和の時代からずっと変わらない教育システムもどうなの?と思っているのと、日本の未来をめちゃくちゃ憂いているので、小学校高学年~中学生くらいで海外に出そうかと本気で考えています。
そのためにお勉強は苦手だけれど、小さいころから「おうち英語」を実践していたり私も英語を勉強中です。
子供が楽しく通えていれば本人は気にしないのかもしれない
つらつら我が家が支援学級を選んだ経緯と実際に入学してみてどうだったかについて綴りました。
いろいろ悩みましたが、結局本人が楽しく通えていれば、支援学級だろうが通常学級だろうが本人は気にしないのかもしれないというのが結論です。
あと、周りからどう見られるかも気になっていましたが、ぜんぜん普通に周りの人も接してくれているし大丈夫だった。
そして何より親の私も「きっちりしなきゃ」と思ったり「すみません」と謝ったりすることもないので、やっぱりラクです。
なので、「迷われているのであれば支援学級も良いよー」というのが私の考えです。
支援学級から通常学級へ移るのは比較的簡単ですが、通常学級から支援学級へ移るのはすぐは移れないことも多い。
通常学級で、自己肯定感が削られた後に支援学級に移るようになるくらいなら最初から思い切って選ぶのも1つです。
でも結局は子供の特性にもよりますよね。
つらつら一方的に私の意見を書いてみましたが、あくまでも私が思う考えです。
いろいろな人の意見を参考にしつつ就学相談がんぱってくださいね!
リタリコ発達ナビのSAKURAさんのコラムもぜひ参考にしてみてください。
書籍もあります。
ありがとうございました。