本記事はメデラの搾乳器「シンフォニー」「スイングマキシ」「ハーモニー」を3ヶ月使った比較感想をレビューします。。
我が家の息子は29週で生まれた早産児です。産後すぐ搾乳機が必要になり、慌てて準備しました。
毎日8回の搾乳生活を支える搾乳器。
病院で勧められたのがメデラ。その中で選択肢として考えられるのがこちらの3種だと思います。
- シンフォニーダブル(病院用電動)をレンタル
- メデラスイングマキシ(家庭用電動)を購入
- ハーモニー(手動)を購入
我が家は「スイングマキシ」を購入し、家ではメデラスイングマキシを利用。
病院での面会時に「シンフォニーダブル」と「ハーモニー」両方を使用していました。
3種類使ってみて思うのは
それぞれに良いところ、悪いところがある。
この記事では、3か月搾乳機を使い続けた経験から以下の情報について綴ります。
- シンフォニー、スイングマキシ、ハーモニーの3種類を使用した感想
- それぞれどういった方におすすめか?
- 搾乳経験から思うこと
また、本記事は早産時の搾乳機を想定しているので、片胸のみ電動の「スイング」については記述していません。
「スイング」と「スイングマキシ」の違い
- 片胸か両胸同時搾乳か
- 電池の本数
- 搾乳弁(ハーモニーと同じ薄いタイプ)
その他の特徴は「スイングマキシ」と変わらないと思います。
メデラのさく乳器。選択肢は主にこの3つ
メデラのさく乳機。選択肢は主にこちらの3つです。
①メデラシンフォニーダブル(医療用)をレンタル(参考価格:3ヶ月2.5万前後)
②メデラスイングマキシを購入(参考価格:2.5万円前後)
③メデラハーモニー手動搾乳器を購入(参考価格:4000円前後)
搾乳器はピジョンも販売しています。
NICU看護師さんによると「どちらでも良いが、Medelaの方が安定している印象」とのこと(痛みが全くない。漏れない。という点で)
参考にしてくださいね。
①メデラシンフォニーダブル(医療用)をレンタルする
特徴
- 電動で両胸同時搾乳できる。
- レンタル利用が主(3か月2万円強)
メリット
- 両胸同時に搾乳できるため短時間で搾乳できる(10分前後で搾乳完了)
- 音が静か
- 痛くない
デメリット
- 毎回2本分の洗浄が必要
- パーツが細かい(洗浄が面倒)
- レンタルのため長期入院では高額になる
雑感
音がとにかく静かです。
そして、家庭用のスイングマキシと比較するとパワーもあると思います(機械の大きさがそもそも違うので)。
ただ、こちらのようなペラペラ1円玉大のさく乳弁パーツを使う仕様。
このペラペラシリコン含め、ボトル2本分毎回洗浄して消毒する必要があります。
詳しくはこちら→シンフォニーダブル
②メデラスイングマキシを購入する
特徴
- 電動で両胸同時搾乳できる。
- 家庭用のため購入可能
メリット
- 両胸同時に搾乳できるため短時間で搾乳できる(10分前後で搾乳完了)
- さく乳弁が大きく洗いやすい
- 痛くない
- 購入なので長期の入院でもコストが増えない。
- 退院後や2人目育児にも利用できる。
- コンパクト(外出時も使える)
デメリット
- 音が大きい
- 毎回2本分の洗浄が必要
- 医療用のシンフォニーと比較すると、搾乳パワーは劣る(個人的な感想)
雑感
私はスイングマキシを家で使っていました。家庭用でも痛みもなくしっかり搾乳できます。
ただ、毎回フルパワーに設定していたのもありますが、音がそこそこします(机でスマホのバイブレーターが鳴っている感じ)。
夜中の搾乳はクッションの間に挟んで音に気を使っていました。
スイングマキシは他と設計が少し違います。
他の2種はペラペラのさく乳弁パーツですが、マキシは大きいシリコンパーツ。
とっても洗いやすいです。
比較しないとわからない程度ですがパワーは医療用のシンフォニーよりは劣る気がします。
スイングマキシについては個別記事でレビューもしているのでこちらも参考にしてください。
③メデラハーモニー手動搾乳器を購入する
特徴
- 手動での搾乳器
- 軽量コンパクト
メリット
- 安価で気軽
- 使用後の洗浄は1本で済むので手入れがラク
- 絞りきれる感じは一番ある
デメリット
- 片方ずつしか搾乳できず時間がかかり毎日は疲れる
雑感
毎回手で絞らなくてはいけませんが、母乳が溜まっていそうな場所を重点的に調整して搾乳できたり、手動ならではの利点はあります。
電動と比較すると一番「絞り切れる」感覚はあります。
ペラペラの搾乳弁パーツ仕様ですが、ボトル1本の洗浄で済むので、手入れはラク。
ただ、毎回搾乳する場合、毎回手動はやはりつらい。。というのが感想です。
詳しくはこちら→メデラ ハーモニー
それぞれどういった方に向いているか?
さて、これら3種類のさく乳器。
- どういった方に向いているか?
- 今の私だったら何を選ぶか?
こちらについて考えていきます。
結論から言うと、
- 入院期間【数日~1週間程度】
=ハーモニー(手動) - 入院期間【1~2ヶ月程度】
=シンフォニーダブル(医療用電動) - 入院期間【3ヶ月以上】
=シンフォニーダブル(医療用電動)またはメデラスイングマキシ(家庭用電動)
こんな感じで私なら選ぶと思います。
退院まで数日~1週間程度の場合は手動でも対応できる
入院期間が1週間程であれば手動でも良いと思います。
やはりお値段的にも気楽です。
出産直後は母乳量も少ないため、最初の方はダブルで搾乳してもボトルに母乳が付くだけのような状況が続きます。
病院での面会時に電動ダブルが借りられるようであれば、それで母乳分泌を促しつつ、家庭では手動搾乳器で退院まで頑張るのがおすすめです。
入院期間が1カ月を超えそうであれば、電動をおすすめ
入院期間が1か月を超えるのであれば、やはり電動ダブルをお勧めします。
理由としては
- 搾乳の時間短縮になる
- 両胸同時搾乳は脂肪分や母乳量が増えることが研究結果として立証されている
この2つが挙げられます。
ダブルポンプさく乳器(両胸同時さく乳)では、体内で母乳を作り出すホルモンであるプロラクチンのレベルが上がります17。
驚くべきことに、ダブルポンプでさく乳しているお母さまは、毎回のさく乳セッションで射乳反射が平均1回多くなることが研究で示されています。
これは、片胸ずつ交互にさく乳する場合と比較して、両胸同時さく乳のお母さま方は、一般的に約1/5ほど多く母乳をさく乳しており、母乳に脂肪分が多く含まれることを意味します18。
参照 Medela ダブルアップより
ここは電動搾乳器の力をお借りした方が良いです。
気になるシンフォニーとマキシの違いは何か?
- 購入できるかできないか。
- 音の大きさ。
- コンパクトさ。
- 搾乳後の洗いやすさ。
- 搾乳力(マキシの方が若干劣る気がする)
こんな感じです。
ただ、シンフォニーをレンタルするか、マキシを購入するかの判断基準は、
- 音を気にするか
- コスト比較してどうか
- 今後も搾乳器利用の可能性があるか
で良いと思います。
「マキシ販売価格」=「シンフォニー3ヶ月レンタル代」
ざっくりこんな感じです。
特に退院後も搾乳器を使う予定がなく、入院も3ヶ月以内になりそうな場合は、シンフォニーレンタルで良いかな?
やはり音は静かだし、パワーもあります。
もし早産体質で2人目も早く生まれる可能性がある場合は、マキシ購入でも良いかもしれません。私はその判断でマキシを購入しました。
ただ、コストのみで考えると入院が3ヶ月以内に収まりそうであれば、シンフォニーダブルレンタル。
それ以上になる可能性があるようであれば、メデラスイングマキシを購入してしまった方が安く済みます。
余談 搾乳経験から思うこと
自分の搾乳経験から思ったこと、知っておきたかったことについても綴らせていただきます。
母乳バッグは高い。カネソン以外もありです
子どもが大変な思いをしているのだから。。。
その思いで必死で搾乳の日々に入るのですが、だんだん心に浮かんできたのが
母乳バッグって高くない?
そう。
毎日毎日6~8枚の母乳バッグが消費されていきます。
この50枚入り1700円の箱が、1週間もしないうちに消えます(泣)
実はピジョンにも母乳バッグがあり、Amazonの80mlタイプが安いです。
できる限り貯めてください
早産の場合。最初の方は、母乳も1回数ミリしか消費されません。
冷凍庫は母乳でパンパンになってきます。
「夜中に起きて搾乳する意味あるのかな?」と思うことも出てきます。
でも、安心してください。
ある時から急に飲む量が増え、一気に自転車操業になります(経験済み)
私の場合は入院2か月過ぎたあたりから、一気に足りなくなりました。
あんなにパンパンだった冷凍庫は空っぽ。更に粉ミルクを足してもらうことになりました。
どんなに冷凍庫がパンパンになっても、捨てることなく、冷凍保存しておくことをおすすめします。
早産時における母乳育児へのプレッシャーはあまり気にせずに!
早産における母乳はとても重要だと言われます。
病院にもよるかと思いますが、私の病院は
「母乳持ってきた?」
「母乳は?」
「母乳!」
結構、うるさく(笑)
息子の飲む量が私の母乳量に追いついた時、かなりプレッシャーでした。
でも、足りなくなったら粉ミルクを足してもらえたし、足すことになったら看護師さんからの「ママ母乳は持ってきた?」のプレッシャーがなくなりました。
我が家の場合は、退院後も生後半年になるまでは「母乳+粉ミルク」で頑張りました。
ただ、半年過ぎてからは、母乳もカラカラ。。全然足りず、、
完全ミルクに切り替えました。
でも息子ちゃん。大きな病気もせず健康です。
早産時ちゃんに母乳が大切なのは確かです。でも、プレッシャーに感じずにいることも大切だと思います。
まとめ
息子が入院していた病院に行く機会があり、毎日冷凍母乳を届けていた日々を思い出しました。
「あの頃こんな記事があったら助かったな」という思ったので、記憶をたどりながら記事を書いてみました。
ひたすらパイを絞る日々。
肩は凝るし、眠いし、搾乳して終わりじゃなくて、その後の洗浄や消毒もあるし。。
でも、今となればよい思い出です。
そう!搾乳時は大きな洗濯ばさみで首元と洋服のすそを挟んで搾乳してましたが便利でしたよ。
ありがとうございました。